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Episode No.646(20000921):駆け抜ける季節

オリンピックでは、日本選手があんなに頑張っているというのに・・・
相撲界では外国人力士の活躍が目立ったね。

最も土俵の外で話題になっている人はいるけれど・・・それはそれとして。

私は大相撲というモノをナマで見たコトはないんだけれど・・・
土俵際なんかで見たら、迫力があるんだろうね・・・きっとコワイくらいに。

さて、今から48年前の1952年9月21日は・・・秋場所の初日だった。

この日から大相撲は、少しだけ見やすくなった。
土俵上の屋根を支えていた4本の本柱が取り払われて、吊り屋根方式に変更されたためだ。

今まで当たり前にあったモノが急になくなると・・・何だか落ち着かない。
そんな経験は誰にもあるはず。
でも、すぐに慣れてしまうモノなのかな?!

48年前の力士たちも、本柱のない土俵に少なからず違和感を感じたに違いない。
その妙な感覚が勝敗を左右したかどうかまではわからないが・・・。

ところで私事で恐縮だが・・・
今日は私の結婚記念日・・・だと、会社の同僚が教えてくれた。

子供が産まれてからというもの、何だか毎日バタバタしていて・・・
ここ数年、意識にもなくなっていた。

今年で結婚、丸9年。
最も10年近くも付き合っていたから、あんまり何周年という感覚はない。
強いて言えば、そろそろ結婚生活の方が長くなりつつある・・・というコトくらいだ。

自分の両親たちがそうだったように・・・
今、うちの夫婦も子育てや仕事に必死で、とても自分たちの歴史を見つめ直している余裕はない。
いわば人生の中で「駆け抜けなければならない」季節を過ごしているのだと思う。

「そういう時が一番いいんだ」と年老いた両親は言う。

そんな感覚を持てるところまで、まだ到底来ていない私たちは・・・
今日も普段通り仕事に追われ、あわてて晩飯を食い、子供たちを寝かしつけてグッタリすることだろう。

ある日、そういう日常が懐かしく思える時がくるまで・・・とにかく、元気に走り続けるしかない。

子供や仕事という本柱がなくなっても・・・
シッカリ屋根を吊っている先輩たちに負けないように、ね。


参考資料:「今日は何の日」PHP研究所=刊