Episode No.505(20000410):マニュアル通りでいいのなら人間はいらない
先週は久しぶりに飛行機に乗ったんだけど・・・天候が悪くて結構、揺れた。
とは言え私の場合、飛行機に乗ると離陸前には寝てしまうのが常だから、どってコトないけど。
帰りの機内で聴いた牧伸二の漫談がおもしろかったなぁ。
ウクレレのバックにリズムボックスなんか鳴らして・・・ちょっとグレードアップしてた。
ところで、今は亡き内海好江師匠が永六輔さんに聞いた話・・・というのを読んだ。
永さんが国内線に乗っていると次のようなアナウンスがあったという。
「わーきれい。横浜ベイブリッジ。わーきれい」
もちろん機内のアナウンスとしてである。
やがて飛行機が揺れ出すと・・・。
「ただいま飛行機が揺れていますが、これは飛行機が揺れているのではありません。
雲が揺らしているのです」
なんて気の利いた声がした。
すっかり関心した永さんは降りる時にスチュワーデスに尋ねた。
「今日はどのスチュワーデスさんがアナウンスしたの?」
すると尋ねた相手が、ちょうどアナウンスをした本人。
たまたま夏休みの頃で子供がたくさん乗っていたので、あんな放送をしてみたらしい。
永さんは思わず・・・。
「今日は、すばらしい放送をしてくれてありがとう・・・浅田飴」
浅田飴とは言わなかったが、とにかくホメちぎった。
しばらくして、永さんはラジオでもこの話を披露・・・ところが。
ラジオを聞いた飛行機会社のおエライさんが激怒・・・そのスチュワーデスは厳重注意されたとか。
好江師匠が、この話を書いた本の中で、この後どんなコトを言っていたかは、ご想像の通り。
まったく困ったマニュアルバカというのは、どこにでもいるよね。
そんなコト言ってるから赤字になるんだって・・・飛行機会社。
昔、うちで友達の集まりがあって、某フライドチキンのパーティ用の大きなパックを買いに言ったら・・・。
「こちらでお召し上がりですか?」なんて聞いてきたんで目が点になったよ。
こんなの1人で抱えて食うヤツいるかよ〜、もう少し考えて言えよ〜。
マニュアルをバカ正直になぞるだけじゃなく・・・マニュアルになるような行動をしたいね。