Episode No.469(000228):ポケットの中には・・・
ビスコクトゥム・パネム。
ラテン語で「二度焼いたパン」意味する・・・・というと何を想像する?
語感から言って連想されるのは・・・そう! ビスケット。
と、いうワケで今日、2月28日は"ビスケットの日"。
1855年・・・というから江戸末期。
アメリカ領事ハリスが着任する前年のこと。
軍用パンの製法を学ぶために長崎に留学していた水戸藩の蘭医、柴田方庵が2月28日付けで藩宛に送った書簡に『パン、ビストコイ製法書』が同封されていたコトにちなんで、1981年から全国ビスケット協会が定めたのが"ビスケットの日"らしいが・・・。
記念日としては、こじつけがチト苦しい気がしなくもない・・・だったら別に"パンの日"でもねぇ?
ちなみに"パンの日"というのも当然ある。
これは日本で初めてパンが焼かれたのを記念したモノで・・・時は1842年4月12日。
焼いたのは砲術の研究家として知られる江川太郎左右衛門。
じゃあ"パンの日"は、4月12日かと言えば・・・。
パン食普及協議会はちょっと欲張りで、毎月12日を"パンの日"と定めている。
奇遇にも、江川太郎左右衛門は『パン、ビストコイ製法書』が長崎から送られた前月にこの世を去っている。
と、なると江川太郎左右衛門が焼いたのは、いったい何だったのか?
まぁ、パンのようなモノには違いないだろうけれど・・・ちょっと不思議な感じはする。
独学で作り上げた何かが、きっと今で言えばパン・・・だったんだろうね。
話をビスケットに戻そう。
そもそもビスケットはどうやって誕生したのか・・・。
調べてみたけど、なかなか見つからない。
語源がラテン語というところを見ると相当古いに違いない。
「二度焼いたパン」は最初から二度焼くつもりだったのか?
そこが最大の関心事。
思わぬ失敗が新しいモノを生み出すコトは多いからね。
本当に作ろうと思って、できたモノ・・・それはもちろん素晴らしいだろうけど。
意図しなかったところで誕生したモノの中にも捨てがたいヒントは隠されているモノだ。
とにかく、やってみないコトには、その先は見えない・・・ってコトだね。