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Episode No.414(991224):貧富の差・・・その起源

『大宰相』全10巻を読み終えてしまったので、今度は古代からはじまる日本の歴史を読み出した。
・・・また劇画版だけど。

大和朝廷だの大化の改新だのと聞いても「そう言えば、そんなのが
歴史の時間に出てきたっけなぁ・・・」という程度で、それがどんな意味を持つモノなのか説明しろと言われても、とてもできたモンじゃない。

学生時代は試験のために必死に年号ばかり暗記した覚えはあるが・・・それも、すっかり忘れてしまった。

物語は紀元前219年からはじまっている。

その頃、日本は縄文時代から弥生時代に入ったあたり。
ようやく村らしいモノができはじめた時代とはいえ、人々はその日の食べ物を採って何とか生きているという程度で何の備蓄の手段も持っていない。

そこへすでに王宮や巨大な船を造っていた中国から米や鉄が伝わってきた。
食料の備蓄や優れた農機として使われた鉄は生活を豊かにしたが、やがてそれは貧富の差を生み、鉄は武器として使われるようになってくる。

そういえば昔話題を呼んだ映画『ブッシュマン』もそんな話だったよね。

平等にその日暮らしをしていたブシュマンの村に飛行機からコーラ瓶が投げ込まれる。
珍しいそのコーラ瓶は取り合いとなって村には争いが耐えない。
そこで、ニカウが代表して、そのコーラ瓶を神様に返しに行く・・・という話だった。

技術の進歩で便利なモノが生まれれば生まれてくるほど、それを持っている人と持っていない人との間に格差ができてしまう。
人類が、ここ2,000年以上も続けてきた歴史は今さら変えようもない。

しかし、それは目の前にあるモノだけの話だ。
確かに扱えるモノが多ければできるコトも増えるワケだけど・・・。
それで何をしよう・・・と考えのは、どんなに便利にモノがあろうとやっぱり人間の仕事。

個人の思考や
イメージの世界までは誰も完全に侵略するコトはできない。
結局、人間を幸福にするのは個人の思考能力次第・・・なんだろうな。


参考資料:「日本の歴史がわかる本<古代から南北朝時代>」小和田哲男=監修 小杉あきら=画
      三笠書房知的生きかた文庫=刊

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