Episode No.1436(20030401)
絶体絶命

ここ数年・・・
何かにつけて頭をよぎるのが
この「絶体絶命」というキーワード。

別に自分自身が絶体絶命のピンチに立っている
・・・わけではないけれど、ね。
ある意味では、
いつも立っているのかもしれないけれど・・・
最初は非日常的なことであっても
毎日起これば、それはもう日常だから
いちいち驚いてばかりいられない。

人間について考えると・・・
絶体絶命のピンチの時こそ、
その人の人間性が浮き彫りにされる時はない。

予定通りにことが運んでいるのなら
特別な能力も、優れた人間性も
個性も、行動力も・・・何もいらないからね。

ピンチがあるから
そういった能力がないと
切り抜けることはできないんだけれど・・・

ひと度、アクシデントが起きると
ある人は思考を停止し、
またある人は怒り狂い
あるいは突然、覚めたふりを見せる人もいる。

問題を解決する能力がないと
弱い者は本能的に自分の正当性を主張しつつも
結局・・・
その問題が風化するのを待つだけになってしまう。

ところが・・・
絶体絶命のピンチというやつは
それが許されない。

また・・・
ある人にとっては絶体絶命と感じても
別な人にとっては、
どってことないことである場合も少なくない。

やっぱり・・・
風は、人によって
涼しくも寒くも感じられるものなんだよ、ね。

「成功は勇気にかかっている」
・・・フォントネル

うわべだけ、言葉だけの勇気で
絶体絶命のピンチを切り抜けることはできない。

厚い上着を脱ぎ捨てた時にも
風を涼しいと感じるためには・・・
鍛えられた肉体と
行動によって熱くなることが必要だ。


参考資料:「リーダーシップ名言集」鎌田勝=編著 三笠書房=刊