でじたけの「人生日々更新」白い蹉跌2020

Episode No.6766(20200418)[日記]Diary

白い蹉跌2020
40 years ago dialogue with myself

導火線が燃え続ける

辛がるため生きているの?

自分がいるだけ

確かなものは何ひとつない

時が流れ疲れ果てて

…先週の「助蔵ブルース」の歌詞に続き、
今週は同じCDに収録さている
「白い蹉跌2020」の歌詞から
思いついたことを書いてみた。

自分のどこかから出て来た、
言葉を読み返すことは、
その時の自分と会話すること。

「白い蹉跌」は、
今からちょうど40年前の1980年…
自主製作した8mm映画のテーマ曲。

友達とバンドを組んで
サウンドトラックを演奏した。
18歳の頃の話だ。

1994年になって
パソコンの打ち込みで曲作りに挑戦し、
テーマ曲にサビをつけてみた。

でも、この時に、まだ歌詞はない。

94年版を繰り返し聴いてるうちに、
最初の歌詞が浮かんだ。

♪いつか会える きっと会える

映画の中で死ぬ役を演じた友達が、
ひと月後に本当になくなってしまうという
衝撃から約15年経ち、
ようやく自分の中で
何かが昇華しはじめたのかもしれない。

そこからさらに25年くらい経って、
やっと最後まで
歌詞を書き上げることができた。

新しいメロディラインをつけて
歌ってくれた大光寺圭ちゃんと、
LINEでやりとりをしながら、
何度も歌詞を直した。

読む言葉と聴く言葉の違いを学んだ。

蹉跌とは、失敗の意味。
でも一般的に蹉跌と聞けば、
みんな砂鉄だと思うだろうから、
蹉跌という言葉は使わなかった。

当時、熱中していた
「青春の蹉跌」に感化されてつけた
「白い蹉跌」というタイトルだけど、
純粋な過ちという意味合いは、
青春時代の証として気に行っている。

最後の歌詞は…

♪あいつが登った 真っ赤な坂道

聞いただけでは
意味がわからないと思うけど、
映画の中のイメージカットで、
死んだあいつが
重たいバイクを押しながら
坂道を登っていくシーンがある。

イメージカットだとわかるよう、
赤いセロファンを
レンズにかぶせて撮った
…その場面のこと。

長い文章ばかり書いていると、
つい意味とか前後の辻褄ばかり
気にしてしまう傾向があるけど…
詩や歌詞は、
必ずしもそれを必要としないことも
今回学習したうちのひとつ。

何を言っているのかわからなくても
訴えかけてくる歌声がある。
…それでいいんだ、と。

そもそも英語の歌の意味なんて、
わかっちゃいないのに
…いい歌だ、とか思ってるしね。

「白い蹉跌2020」の
レコーディング直前…
歌詞をまた変えようと提案したが
…却下された。

その瞬間、
「白い蹉跌2020」は
…大光寺圭の歌になった。

思い出ではない、
新しい「白い蹉跌」が生まれた。

…実に本望である。

だから、人生日々更新。

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