でじたけの「人生日々更新」手塚治虫と吉村昭

Episode No.6310(20181103)[偉人]Great man

手塚治虫と吉村昭
Two great writers

今日、文化の日は…手塚治虫の誕生日。

今年、生誕90周年。
平成元年に亡くなっているので、
来年は没後30年ということになる。

そもそも文化の日は明治天皇の誕生日だが、
漫画の神様の誕生日であることの方が
日本文化にとっては大きな意味合いを感じてしまう。

最近、吉村昭という歴史小説家に興味を抱き、
かといって、肝心の作品を
それほど読んでいるわけでもないのだが、
講演をされたCDを手当たり次第に買って聴いている。

声質こそ違うものの、
話し方がどことなく手塚治虫に似ているように感じる。

手塚治虫の講演CDも、さんざん聴いているので、
そんなことを思ったわけだ。

吉村昭は昭和2年生まれ、
手塚治虫は昭和3年生まれだから、
同世代の作家ということになる。

ついでに言えば、
吉村昭の学習院の先輩である
三島由紀夫は昭和元年生まれだ。

話し方だけでなく、
子供時代のエピソードにも
吉村昭と手塚治虫には似たものがあった。

それは…
子供の頃、作文に嘘を書き
それがまた出来が良かったので
大変誉められた
…というエピソードだ。

作文だから嘘ということになってしまうが、
作品として考えれば優れた創作である。

個人の日記にも
実は創作的に側面はあるし、
真実を写し取っているはずの写真であっても、
フレームで切り取ることによって
撮影者の意図が入る。

何が真実か…は、人それぞれによって異なるが、
その人が感じ得た真実を表現することで、
すべての作品は成り立っているのだと思う。

そこに共感者が多ければ
作家として身を立てることもできようが、
共感者が少なければ、ただの趣味。

より多くの共感者を得ようと思ったら、
伝える工夫を惜しんではいけない。

工夫する努力を身につけているのがプロで、
自分の言いたいことだけ言って、
工夫しないのが素人なんだと思う。

だから、人生日々更新。

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