幸福を考える(4)
いくつの船に乗りかかれるか?
One week to think about the joy of the life.
幸福が妥協だなんて思いたくはないが、
不幸が適応力のなさから生じていることは否めない。
子供の頃は見えなかったものが、
大人になれば見えてくる。
いや…
子供の頃に見えなかったものを
察知できずに何が大人と言えようか…。
子供心は大切だけど、
子供の心に大人の技術が加わって初めて
夢は実現できるもの。
子供の頃の靴を
大人になってから履くことはできない。
大人というものは、
なりたいとか、なりたくないとか、
本人の希望によって選べるものではく、
…ならなければいけないもの、なのだ。
さて、
幼児から子供、青年へと
目に見えて身体が成長している時、
視野が変わることによって、
認知できる世界が変わってゆくことは明らかだが…。
とりあえず身体的な成長が止まった後も、
精神は常に変化を続けている。
…その変化を
成長、進化と胸を張って言えるか、
衰退、退化と呼ばれるかは別としても。
学生から社会人になれば、
納税の負担が見えてくるし…。
結婚が近づけば、
好きな相手だけでなく、
相手の家族にまで
何かと配慮を配らなければならなくなる。
子供ができれば、
子供を中心とした新しい世界まで、
見渡す必要が出てるのも当然だ。
自分独りであれば、せいぜい
起きて半畳寝て一畳の範囲を
見渡していればよかったものが、
気づけば、とんでもないところまで
見渡す必要が出てきている。
乗りかかった船…という言い方をよくするが、
人生最大の仕事が、
自分の居場所を作ることである以上、
いくつの船に乗ることを許されるかが、
苦労の数と、苦労を乗り越える数に比例する。
面倒が広がる…反面、喜びも広がる。
それが年相応の苦労と幸せ、ということだね。
そして、船に乗り込もうとする時、必要なのは
…大声で船を呼び止めること。
ササッと人影に隠れて乗り込むのでは、
貨物室に潜む、ねずみと同じ。
適応力に乏しいと…ねずみになるしかない。
航海にあって
自分が果たす役割を持たなければ
…乗りかかった船などと、大口はたたけない。
【つづきは、こちら】
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01叶わぬが故、夢みる
02子供の頃の靴は履けない
03幸せは“視野合わせ”
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