人は愛するものに苦しめられる。

この悟り(？)について考察を進めてみた。

嫌いなモノ、無関心なモノがどうなろうと、
心を乱すことはないが…
好きなモノ、感心があるモノ、
ましてや愛してるモノの一挙一動、わずかな変化さえも
…平常心を狂わせてしまうには充分過ぎる。

不安をなくすために愛を求めるていたはずなのに…
でも、それは結局、
病気になることを恐れて自殺するのと同じだろう。

愛を感じることで
片時でも確かに不安から逃れることができたと思えるのは、
常夏の国へわざわざ出向いて行って、
日陰に飛び込んでホッとするようなもの。

しかし、それでいいのだと思う。

毎日が日曜日だったら、それほど退屈なことはない。
…と、ゲーテは言った。
忙しい日常がなければ、
休日の安堵感や、祭のたのしさを味わうことはできないから。

平穏でいられる秘訣は何も愛さないことかもしれない…が、
まるで病人のようにベッドから離れずにジッとしている苦痛と、
自然を愛する故、危険と隣り合わせの中、
必死で山を登るための苦痛と…どちらをとるか？

そこで見えてくるもの…

愛という苦悩の果てには達成感という幸福が待っているが、
愛のない苦悩は、ただひたすらそれが続いていくだけ。

…ということ。

誰かを愛して、仮にそれが報われないとしても、
愛し続けることができた
…ということに対する達成感はあるよな、きっと。

この考察は、まだ続きそうだ。
いつか、近いうちに…。

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