Episode No.3988(20110604)[習慣]Custom

感覚学習
Training to train a sense.
(C)digitake.com

日曜美術館(NHK教育:日曜朝9:00)を見始めたのは偶然だった

そもそも日曜の朝は、そんなに早く起きる習慣はなかった。
およそ日曜の午前中という時間を、かつては持っていなかったも同然だ。

最初に見たのが何だったのかも忘れた。
ただ、毎週解説される芸術家たちには、必ず魅せられるものがあった。

中には見たことのある絵画も登場する。
そして、その絵画について、いかに自分が何も知らなかったのかを思い知る。

美術の世界でなくとも…
音楽も科学も、あるいはエンターテイメントの分野でも、実際は知らないことだらけ。
AKB48だって、まとまって登場してくれなきゃ、それがAKBだなんてわからないし、女の子たちがまとまって出てるとAKBだと思ってるだけの、ただのオッさん。

まぁ、これはゲーテの言うところの…
興味のなくなるところ、記憶もまたなくなる。
…というだけの話。

ではいったい自分は何故、美術に興味を持ったのだろう?

単純に絵を描くことが好きだからだな、きっと。

描く側にたって見てみたいから、「日曜美術館」で解説される芸術家の真実みたいな話は刺激的。いうなれば名画・名品のメイキングを見ているようで退屈しない。

何百年も前に描かれた絵画が、ちっとも古さを感じさせなかったり…新しさを感じさせるものすらある。

現代が一番新しいと思っているのは、単なる思い込みだろう。
道具は進化しても、人間はやっぱり進化していない。

むしろ道具が進化した分、人間は進化しなくてよくなってしまったのかもしれない。
計算機ができる前は、暗算能力に優れた人は、もっとたくさんいただろう。

そこで美術が写し取っているものは…変わらない思いであり、人であり、生活だ。

どんな分野においても…
それがたとえ趣味でも、仕事でも…
本質を見抜く感覚がなければ、何をやっても付け焼き刃になってしまうだろうな。

考えてるだけではわからない。
そのことを感じ取るためにペンを走らせながら「日曜美術館」を毎週見てる。

Copyright 1998-2011 digitake.com. All Rights Reserved.


人生日々更新 -Main-