Episode No.3958(20110430)
客観的考察:コロンボ編
I thought like Colombo.
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違いがあるから対話が必要
…と書いたら、
必要だと思っているのが自分だけで、
対話を受け入れてもらえなかったら?

…と問われた。

考察してみることにした。

ただし、アドバイザーや哲学者ように
…ではなく、刑事コロンボのように。

ふざけてるわけじゃないんだ。
考えやすいスタイルで真剣に考えた。
大真面目に架空対談を書いていた時を思い出しながら。

以下、ヨレヨレのレインコートに
突っ込まれた小さな手帳より…。

必要だと思っているのが自分だけな理由は何か。
〜貴方は何故必要だと思っているのか?
〜相手は何故必要としないのか?
〜2人の関係は何か?
〜同姓か? 異性か?

対話を受け入れてもらえない理由は何か。
〜話題の中心は何か?
 貴方のことか? 相手のことか?
 あるいは一般的な話か? 雑談か?

〜相手が対話を楽しくないと思っている?
 話し合う必要性がない話題?
 興味がない。貴方に?
 時間がない。
 話すこと、みしくは聞くこと自体が不得手。

今現在、対話がないのだとすれば、
対話の内容は相手に伝わっていないはず。
→よって、対話の内容による問題ではない。

相手が対話に乗ってこないということは、
相手から気の利いた話を聞ける可能性は皆無。

それでも貴方は話したいと思っている。
それは何故?

あ、ちょっと待ってくださいよ…。

貴方が一方的に話す、ということは
…そもそも「対話」ではないですね、これは。

うちでも、よくあることです。

あたしゃ、カミさんが
何やかんやと愚痴っぽく話してることに対して
何か解決の糸口がないかと、
あれはやってみたのか、これはどうか、
…と尋ねるんですよ。

するとね。

どうしてそんなに責めるようなことばかり言う
…って怒るんですよ。

と言って黙っていると、
聞いてるのか?…ってね。

つまり、言いたいだけなんです。
そもそも望んでるのは対話じゃない。

聞いてほしいだけ。
吐き出したいだけ。

でも、吐き出すには力がいるから、
少し背中をさすってほしい…
その程度のリアクションはないと
勢いがつかないもので。

貴方もそうじゃありませんか?

そこで、すっきりできたら、
目の前にいる人は、みんないい人に見える。

貴方が話したいと思ってるそのお相手は、
かつては貴方の話をよく聞いてくれた。

でも最近は聞いてくれない。

そこで対話がなくなった…
貴方はそう感じたかもしれませんが、
相手にとっては最初から対話はしていなかった。

だから相手にとってみれば何も変わっちゃいない。

そんな相手の思いに、
あいかわらず気づかない貴方がいるだけ。

いえ、責め立てるつもりはないんです。

人間のやることなんざ、
すべてがすべて意味のあることじゃありませんから。

意味のないことを一緒にできる相手が
最良の相手かもしれません。

若い頃の友達なんて、みんなそうでしょう?

対話、対話……対話…ねぇ。

ひとつ言えるのはね。
対話ができたからと言って、その結果
必ずわかり合えるとか、癒されるなんてものじゃない。

対話は方法であって結果でもないし。

対話の結果、
決定的な、受け入れがたい違いがわかってしまったら…
二度と対話しないことを選ぶようになるかもしれない。

あるいは対話の末、
我慢して付き合うことを覚悟する。
…これはおもに仕事の場合ね。因果なもんです。

曖昧なままというのも、かえっていいかもしれませんよ。

とくに男女の関係であれば…
対話の方法は言葉に限ったものじゃありませんから。

あたしの言ってることは単なる客観的事実でね。

それが貴方にとって気に入らないとするなら、
貴方の理想と現実は違うと言わざるを得ませんなぁ。

対話は何も特定の相手とだけするもんじゃない。
自分の理想と現実との間にだってある。

その違いだってハッキリさせないことには、
どこをどう頑張っていいのか、わかってきませんでしょう。

でもね。

幸いなのは、自分も現実も、そして特定の誰かも、
みんな常に変わってゆくということなんです。

いつでも同じじゃないから、
繰り返し繰り返し確かめてみる。

そのひとつの方法が対話なんじゃないでしょうか。

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