震災で九死に一生を得た人の中から、
大変悲しいことに今度は自殺者が出ているという。

人生に絶望する理由は、
あの惨状をテレビを通じてしか見ていなくとも
充分に理解できるようにも思うけれど…

自らの命を絶つところまで来ると、
それは確固たる
理由があってやることではなく、
結局は重い病気なんだと思う。

むろん、生きているのが辛くなる理由はあるだろう。
それでも
死ななければならない理由になるかどうかは別。

疲れて疲れて疲れ果ててしまった末、
「今」から逃れたい一心で生が麻痺した行為でしかない。

命の話題に対する例え話としては、
少々軽くて申し訳ないけれど…

腹が空き過ぎてしまった時に、
苦しくなるまで食い過ぎたり…

呑みすぎて気分が悪くなったりするのと
…根本的には変わりはないようにも思う。

つまり、誰にでもあり得ることなんだ。

これ以上、頑張りすぎたり、
これ以上、我慢しすぎたり、
これ以上、考えすぎたら、死にたくなる。

そういう一線が、
目の前にある覚醒剤に手を出すか出さないか
…ということと同じように存在してる。

飛び越えてしまったら
決して後へは戻ることはできない。

飛び越えるのに必要なのは勢いだけだ。
後は勝手に落ちてゆくだけ。

踏みとどまるのに必要なのは勇気。

そして勇気の向こう側には、
あなたを必要とする人が必ず手を伸ばしている。

こうすべき、なんて
何も考えなくていいから
…ただ、抱きしめてごらん。
命の鼓動が語りかけてくるから。