Episode No.3821(20101122)
発想の連鎖

アメリカ
ハイウエイが発達したきっかけは、
ダム建設で余った強化セメントを
活用することが目的だったらしい。

もちろん、
来るべき車社会に合致した発想だったので
巨大なプロジェクトが動いたことは間違いないが、
具体的な方法がなければ
決して進めることはできなかったろう。

ところでダムを建設するためには、
相当な労働力が必要だ。

ホテル一つない場所で
労働力を確保するためには、
簡易的な宿泊施設を作る必要がある。

そのために開発されたのが
プレハブ住宅で、
プレハブを造るためにベニヤ板ができた。

そもそもダムは何のために必要かといえば、
それは電気を作るため。

ダムで作られた電気を
都市まで安全に送るために、
合成ゴムを使った絶縁体も開発された。

当初、電気は発電機を使って、
電気を使う場所で作られていたが、
発電機は非常に高価なものだっために、
それでは一般家庭に行き渡らない。

そこで水力を使って効率的に電気を作り、
都市に送り届ける必要があった。

発電機、ダムの発想、
ダムを造るための強化セメント、
ベニヤ板、ゴムの絶縁体、
そしてハイウエイ…。

これらは、エジソン
自ら発明した電球を一般家庭に売るために、
その副産物として発明したものである。

参考文献「天才エジソンの秘密」ヘンリー幸田=著/講談社=刊

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