Episode No.3754(20100904)
考え込んでるだけじゃ
…どうにもならないよ

「死ぬのはしょうがないんだって。
 そこは変えられない」

…と、盆の月の終わりに、
ひょいと夢に現れた今は亡き盟友は語った。

不思議なことに…
いや、私にしてみれば、
すでに当然のことなのだが、
死んでしまった友人たちが私の夢に現れる時には、
生きていた頃の思い出なんかじゃなく、
友人たちは死んでいる前提で話を進める。
…今回もそうだった。

だから私は、或る時から、
自分が寝ていて、いわば仮死状態にある時には、
死後の連中と近いところにいるから、
タイミングが合えば交信できるのも当然だ、などと
勝手な理論を信じるようになってもいる。

確かに、どんなに偉い人だろうが金持ちだろうが、
赤ん坊だろうが、若者だろうが
…絶対に死ぬことだけは約束されている。

そこで…どう生きるか、ということが課題になる。

不老不死だなんて、ないものねだりをするより、
今をどうするか…それがすべてなのだ。

長く生きようが、早死にしようが、
後に遺るのは、どう生きたか…だけ。

盟友はいったい何を知らせに来たのか?

とにかく、早かれ遅かれどうせ死ぬんだから、
今やりたいことをした方がいい
…そんなところか。

そうだ、悩んでる暇はないっ!

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