自らの肉体を
わずらわしいものと感じ始めたのは
40代も半ばを過ぎた頃からの話。
まだまだ泳ごうと思えば
毎日1kmは泳げなくはないが、
老眼のような衰えを実感し始める年でもある。
いかなる夢を抱こうとも、
肉体こそ現実であるということは
認めざるを得ない。
現実の中で呼吸をしているのは
肉体そのものであるし、
どんなにいいアイデアも
肉体を通した行動でしか
他人には伝えることはできない。
若い頃、
現実がわずらわしいと感じるのは、
大人にならなければならない自分と、
まだまだ子供っぽい自分の間で
葛藤が生じるためだろう。
第二思春期は、それが
肉体と現実の間で揺れ動くようになる。
バイクをフィットさせるが如く、
現実を自分に合わせるのか、
自分を現実にあわせるべきなのか。
いずれにせよ、
人生を快適に乗りこなしていくためには、
どちらかで調整をとらなければなるまいて。
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