Episode No.3677(20100608)
19世紀の都市生活カタログ

都市生活カタログ…といえば、
イッセー尾形さんのひとり芝居

理屈っぽいバーテンダーや
お調子者の営業マンなどなど…
どこにでもいそうな人たちが
滑稽に、生き生きと描かれている。

そんなイッセーさんが
日曜美術館」のゲストとして出ていた。

取り上げられていた画家は
フランス印象派の画家、エドゥアール・マネ

マネとモネは、よくごっちゃになっちゃってたけど、
今回の番組で、ようやく区別が付いた。

今でこそ美術の教科書で紹介されているマネも、
登場した当時は美術界で、
かなり悪意に満ちたバッシングを受けていたという。

あの有名な「笛を吹く少年」は
洋服屋の看板だと揶揄されていたらしい。

とくに衝撃を与えたのは
オランピア」という娼婦のヌード絵。
猥褻で艶めかしいというのがその理由らしい。

ヴィーナスを描いた
宗教画だという大義名分がないと
女性の裸を眺められないという
インテリたちに向けたマネの挑戦。

まるでアラーキー(荒木 経惟)みたいだな。

急速に都市化していった当時のパリは、
今の日本でいえば
歌舞伎町みたいな感じだったんじゃないか?

その現実の瞬間
自分が見たままに描いたマネは
画家というより
写真家のような視点を持っていた
…という解説にも納得がいった。

しかし後生に残る作品というのは…
今見ても、まったく古さを感じないから不思議。

フォリー=ベルジェール劇場のバー」に描かれた
うつろな表情を見せる女性は
…何となく米倉涼子に似ている。首太いし。


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