昔描いた油絵を載せたら
BBSで誉められたのに気をよくして、
油絵の描き方について、
いろいろと思い起こしてみた。
とはいえ小学生の頃に、
ちょこっと習っただけで…
いざ正式に描いてみようと思った時には、
すっかり描き方を忘れていたので、
油絵の描き方の本を見ながらの独学。
だから…
本来の描き方とは違うかもしれないけど、ね。
水彩の場合には、まず鉛筆で下書きを描く。
そこに厚く絵の具を塗っていく場合もあるが、
ほとんどの場合は下絵が見える程度に
透明感のある色の塗り方をしていく。
故に下書きがそこそこできていれば
多少、色の付け方がアバウトでも
仕上がりはそれなりに見える。
ところが油絵の場合には…
絵の具を塗っていくと、
下書きは完全に見えなくなっていく。
最終的には絵の具だけで
いきなり絵を描いている感じだ。
…つまり、誤魔化しがきかない。
この工程は、実に人生に似ているような気がする。
最初は持って生まれた下書きを頼りに
何とかやっていけるけれども…
途中からそのガイドラインは見えなくなって、
自分の一筆が表現になっていく。
その時までにデッサン力を高めておかないと、
何を描いているのか、
他人の目からはまるでわからなくなってしまう。
人生という与えられたキャンバスは、
新しいものに差し替えることはできない。
色を重ねれば重ねるほど
真っ黒に近づいていってしまう。
いっそ全部白く塗りつぶしてしまうのも手だが、
そこから描き始める時には
…もう下書きする余裕はない。
準備にばかり気を回してないで、
思い切って描くだけ…!