次郎長の晩年は…
近所の子供たちを庭に集めて、
相撲をとらせたりして、
それをニコニコながめるのが日課だったという。
…で、
勝った子に小遣いをあげたりして、ね。
とても街道一の親分とは思えない。
そんな姿で思い出したのが…
シャープの創始者、早川徳次。
晩年、早川は…
工場のまわりにいくつもの幼稚園を作って、
そこで子供たちに囲まれるのが楽しみだったらしい。
大親分と大実業家。
そこにはどんな共通点があったのか…?
共通点、その1…
2人とも幼い頃に養子に出され、
実の両親に育てられてはいない。
次郎長の本名は山本長五郎で、
養父の名が次郎八。
次郎八のウチの長五郎だから…次郎長と呼ばれた。
共通点、その2…
2人とも身近に「死」を意識して生きた。
切った貼ったのヤクザが
死と隣り合わせに生きたのは当然。
一方…
早川は関東大震災で家族全員を失っている。
子供の頃の淋しさ…
そして生命の輝きを子供に求める心。
…子供に囲まれて喜ぶ翁。
何だか…わかる気がしてくるな。