Episode No.3493(20091105)
ベンチャー野郎

今さらながら本田宗一郎という人は、
ものすごいベンチャー精神に溢れた人だと思う。

自動車修理工として独立したのが22歳。
30になる頃には、
メーカーを目指して別会社を設立。
自動車修理会社はあっさり弟子に譲り渡す。

戦争を経て、
統制下にあった部品メーカーの業務に嫌気が差して、
これもあっさり人手に渡してしまう。

そして40歳。
いよいよ本田技研を設立する。

ちょうど10年に一度、
会社を作っては成功させ…
せっかく成功させた会社を他人に譲って、
また新しいことを始めている。

事業成功の影には
時代を見る確かな目と、
それを支える技術を習得しようとする
人一倍の執念があったことは間違いないが、
何より自分の理想とするものへの強い熱意があった。

決して儲けることだけが目的ではない。
たとえ儲かっても安穏と暮らそうとはしないし、
理想に反したことは決してやらない。

ベンチャー精神…ってこういうことだろう。
思いつきで楽して儲けることがベンチャーじゃない。

大きくなる人…
遠くまで行ける人は、その先、
そのまた先を見てる。

だけど実際に次の時代など見えるものではない。
本当に見据えているのは…
時代でも何でもなく、自分のビジョン。

結果…ビジョンを持った人が歴史を作っているんだよ、な。

参考「一冊で分かる!本田宗一郎」梶原一明=編著 PHPビジネス新書=刊


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