例えば…
「雨降って地固まる」
少なくとも自分で雨を降らせておいて、
この諺を口にしても…言い訳にしか聞こえない。
結果オーライなら、いいようだけど…
雨が降って固まるのは、
もともと土の質がいいところだったからだろう。
質が悪く、
ちょっと掘れば砂利が露出するような場所なら、
雨が降ったことによって
土がみんな流されてしまい…
残った砂利だらけの地面は
非常に歩きづらいものになってしまうだろう。
「猿も木から落ちる」
猿ほど器用に登れない人が言っても、
何の説得力もない。
「腹八分目」
分母のとらえ方を間違っていれば、
自分が80%だと感じているところは、
本当は120%かもしれない。
「親しき仲にも礼儀あり」
親しいと感じているのは…自分だけかもしれない。
そもそも、諺というものは、
自らを戒めるもので…
誰かを攻撃したり、
攻撃から逃れるための道具じゃないんだ。