絵を描くのが苦手な人は結構多い。
わりと得意な私は、
そういう人を見つけては講釈をたれたりする。
目の前にあるコップでも、
あるいは漫画でも、
それを書き写すということは
…答えは目の前にある、ということだ。
どうして答えがわかっているのに、
それがその通りにできないのか?
考えようによっては、
絵を描けることより、
その方がずっと不思議。
実は見ているようで見ていない。
そうとしか思えない…でしょ?
子供がコップを描くと、
真横から見ているのに
上の丸い部分をくっつけて描いたりする。
コップとはこういうものだ
…ということを「考えて」描いていて、
…「見たまま」を描いてはいない。
基本的には大人も同じ。
いや、大人の方が重傷だ。
かくいう絵が得意な私も、
現実を自分の考えでゆがめてしまうことは
…しばしば。
見えているはずのものでも、
固定観念を捨てて見ようとしないと、
あるがままには
…決して見えないもの。
新しい情報を得ることよりも
これまでの情報を捨てることの方が
難しいものだ、ね。