Episode No.3340(20090511)
答えはそこにある

絵を描くのが苦手な人は結構多い。
わりと得意な私は、
そういう人を見つけては講釈をたれたりする。

目の前にあるコップでも、
あるいは漫画でも、
それを書き写すということは
…答えは目の前にある、ということだ。

どうして答えがわかっているのに、
それがその通りにできないのか?

考えようによっては、
絵を描けることより、
その方がずっと不思議。

実は見ているようで見ていない。
そうとしか思えない…でしょ?

子供がコップを描くと、
真横から見ているのに
上の丸い部分をくっつけて描いたりする。

コップとはこういうものだ
…ということを「考えて」描いていて、
…「見たまま」を描いてはいない。

基本的には大人も同じ。
いや、大人の方が重傷だ。

かくいう絵が得意な私も、
現実を自分の考えでゆがめてしまうことは
…しばしば。

見えているはずのものでも、
固定観念を捨てて見ようとしないと、
あるがままには
…決して見えないもの。

新しい情報を得ることよりも
これまでの情報を捨てることの方が
難しいものだ、ね。


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