Episode No.3250(20090126)
差別と戦う指導者たち

リンカーン
子供向け伝記を読み返したら・・・
本棚の隣にあった
ケネディの伝記も読みたくなった。

ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ
(1917-1936)。

あらためて読み返してみると、
オバマ大統領は
尊敬するリンカーンより、
むしろケネディに似ている。
・・・期待を込めてそう考えるのは、
私だけではないだろう。

まず「若い」という点。

オバマ大統領は、47歳。

ケネディは歴代最年少の43歳で
オバマが大統領に就任する、
ちょうど48年前の
1961年1月20日に
大統領就任式に望んだ。

凶弾に倒れたのは2年10ヶ月後
・・・46歳の時だった。

そして「人種差別」を
受けた経験があるという点。

ケネディは白人だが、
アイルランド系の移民の子供。

アメリカでは
イギリスからの移民以外を
差別する傾向が根強いらしい。

ケネディ家は商売では成功したが、
長年にわたって受けてきた
差別に対抗するため、
一族から大統領を誕生させることを
悲願としていた。

アメリカ国内、そして
世界的にも人気が高い歴代大統領の
リンカーン、ケネディ、そしてオバマは、
いずれも人種問題と戦った人だということを
あらためて感じる。

世界中には、さまざまな人種がいて、
同じようにさまざまな人種を抱えるアメリカは、
いわば世界の縮図ともいえる。

真の平和を願う時、
真っ先に考えなければならないのは
・・・やはり人種問題ということになる。

人種を問わず願っていることが、
人種の違いによって問題になるとは
・・・人間とは実に厄介な動物だな。

ケネディの時代と現代とで
最も異なるのは・・・経済問題だろう。

今思えば、ケネディの時代こそ、
アメリカは絶頂の時代で・・・
ケネディの死後、
ベトナム戦争の泥沼から迷走をはじめ
・・・現在は最悪の状況に陥っている。

この難局を乗り越えることが出来れば、
オバマ大統領は
「黒人初の」とは別のキャッチフレーズで
歴史に残る大統領になれるだろう、ね。

参考文献「学習まんが人物館/ケネディ」小学館=刊