Episode No.3133(20080911)
不条理と思う心に疑いを

昨日話した刑事さんは、
まだ30前の若い刑事さんなんだけど
「最近の若い連中は〜」
・・・なんて話もする。

彼が眉をひそめるのは・・・
単に公務員だから、といった理由だけで、
まともな志ひとつ持たずに
警官になる連中が多い、ということ。

彼自身は地方の出身だが
犯罪の多い首都圏で働きたい、と
志を持って職務を遂行している。

最近の若い警官に、
聞き込みに行け・・・と言えば、
言われたことだけ聞いてきて、
聞いた内容から展開できることは
一切聞いて来ない。

そのことについて、ちょっとでも叱れば、
「あの課長はうるさいから」
・・・なんて噂がすぐに伝わってくるらしい。

まるで普通の会社の
営業部の話でも聞いているようだった。

最も・・・
この若い刑事さんも、
もっとベテランの刑事さんからは、
まだまだ役立たず・・・なんて
言われてるかもしれないけど、ね。

ただし・・・
彼が若い連中の愚痴を言うのと
同時に話したのはベテラン刑事の凄さ。

最初はみんな役立たず。

だけど、それを自分で認識すると、
先輩の凄さがわかってくるもの。

言われた通りにやったのに怒られた
・・・なんて
自分を正当化ばかりしていると、
とても成長できない。むしろ退化する。

自分が、できないことを
見つけられないうちは・・・
何もできるようにはならないし、
不条理だと思うことの大半は、
実は自分がまだ理解できていない、
・・・その世界の常識かもしれない。