Episode No.2855(20071015):
化け物
明け方、TVを見る。
通販番組にひっかかるとマズいので
・・・教育テレビにチャンネルを合わせた。
珍しく、水木しげるじゃない人が
妖怪について語っていた。
・・・どこかの教授らしい。
教授らしく(?)、テーマは
どんな妖怪がいるか・・・という話ではなく、
人間はどうして妖怪を生み出したか。
ちょっと心理学っぽい話だった。
理不尽なことが起きたり、
説明がつかないようなことが起きると、
人はそれを何とかして理解しようと努める。
ちょうどワイドショーの芸能人の離婚騒動や
殺人事件の犯人の動機を追うように。
・・・そんなの、当人にしかわからないし、
ひょっとしたら当人でさえ、
・・・説明はつかないだろうに。
何故、理解に努めるのか?
それは、
理解できないものは
コントロールもできないから。
つまり人は、古来より
何とかして身の回りの物事すべてを
コントロールしようとしているのだ。
漠然として理由のつかないものを
何とか自分たちに理解できるよう、
カタチにしようとして・・・絵におこしたりする。
具体化することで・・・
こういうものなんだ、と
理解したつもりになって安心できる。
だから全国には妖怪や幽霊の絵が
たくさん残っている・・・と、いう。
現代でも・・・
何かを把握するために
アンケートをとってグラフにまとめたりする。
その実態は本当は見えないんだけど、
統計があるとわかった気になったりする。
化け物を作り出しているのは、
今も昔も・・・
実は安心を求める人間自身なんだろう、ね。
それに比べたら
目に見える敵なんて・・・どってことない。