Episode No.2750(20070614):
笠智衆をめざせ
また深夜、NHKに見入ってしまった。
山田太一・作、笠智衆・主演「今朝の秋」の再放送。
老いた父と
余命を告げられた病気の息子(杉浦直樹)の物語。
昔も観たけど、また今観ると、
・・・見方がかなり変わるね。
それにしても素人の私が言うのも何だけど
・・・笠智衆さんは名演技だね、何度見ても。
おそらく演技してないところが名演技なんだろう。
セリフひとつ言わなくても、
まばたきひとつしてるだけでも、
その深い感情が伝わってくるようだ。
広告関係の販促サポートの仕事をしていると、
営業現場の人たちと
打ち合わせすることもよくあるんだけど・・・
そんな場面でよく話すのは、
セールスもセールスの役をやってるんでしょ
・・・ということ。
これは何もセールスに限ったことではなく、
部長は部長、受付は受付、
社長は社長という役を
会社や客先との関わりの中で演じている。
名演技を見せる者もいれば大根役者もいる。
マーケティングや営業企画部門は、
いわば台本を練ったり、舞台装置を作ったりしてる。
演じている・・・というと
何だか嘘をついているようにも思えるのだが、
特性を偽った商品を売るのでなければ、
名演技を見せる役者に対して
関心する人はいても、
嘘つき呼ばわりする人はいないだろう。
演じる・・・ってことは
決してたくさん喋って何かをアピールする
・・・ってことでもないんだよ、ね。