Fictional Talk No.002
架空対談・自然体とは
M「有名人だってことは幸せな気分になれるけど、それはほんの一時的なもの。キャビアのようなものね。おいしいけど毎日食べるとなると・・・」
R「・・・はあ、確かに」
M「母親になれないなら女優であるべきだと思ったの。でもそれは面白い経験ではあったけど、人生の一部でしかなかったわ。仕事は素晴らしいこと。だけど寒い夜に寄り添うわけにはいかなもの」
R「・・・なるほど」
M「ねぇ、あなたも何か聞かせてよ」
R「・・・あなたのような絶世の美女を前にして・・・自分のことを語るというのは・・・苦手です」
M「・・・・!! でも、あなたはそこに居るだけで絵になる人。私など、とてもおよばびもつかないわ」
R「いやいや、そんなことはない。あなたこそ」
M「私、自慢じゃないけど、とっても頑張ったの。みんなにバカだと思われてたから。写真を撮られる時だって、どうすればセクシーに見えるのか、ずい分研究したわ。だから私の写真って、どれも目は半開きで口を開いているでしょ。でも、本当を言うと寝ている時も口はあけたままなの」
R「そうですか・・・。いやしかし、あなたがこんなにも愛されているというのは、本当は寝ている時にも子供のように可愛く口を開いている人・・・だからではないんですかな」
M「まぁ、ひどい!! ・・・でも、本当にそうなら嬉しいわ。あなたもきっとそうなのかしら?」
R「僕は先輩や同年代の仕事仲間より、少しばかり長生きをさせてもらった・・・それだけです」
M「私も、もう少し長生きするべきだったかもね」
Mはマリリン・モンロー、Rは笠 智衆の文献を参照。
※お時間のある方は、もう一度最初からRの部分を笠 智衆さんの声でお読みください。 |