Episode No.2688(20070403):
劣等動物
娘の誕生日で
久しぶりに動物園へ行った。
象は頭いいな〜。
あれだけ頭がデカいんだもんな。
そういえば、この間テレビで・・・
13年前に交通事故で亡くなった
若い調教師の写真を見た象が泣く姿を見て、
かなり感動してしまった。
いつも撫でてくれていた
亡き調教師の調教棒を差し出すと、
鼻でつかんで自分の体を撫でていた。
この間行った動物園の象も
鼻で習字をしていたよ。
縦にビュッビュッと何本か線を引いて見せ、
「さて何を描いたでしょう?」と調教師が客に尋ねる。
いくつか答えが出て・・・
「はい正解。うなぎの滝のぼりでした」
・・・だって(笑)。
巨大な水槽でボールとたわむれる白クマ。
ひたすら腕を振り上げて檻の中わ飛び回る猿。
同じコースをぐるぐる泳ぎ回るオットセイ。
中には木の陰に隠れて縮こまる動物もいたけど、
もともと夜行性という動物も多いんだろう。
動物たちの引き締まった筋肉を見ていると
何だかものすごい劣等感に襲われてくる。
生きることが運動することである動物に比べ、
人間って何てナマケモノなんだ。
ナマケモノという動物もいるけど・・・
あんな風に木にぶら下がり続けるなんて、
・・・人間にできっこない。
自分は頭がいいつもりでいて、
実は他人が作ってくれた知恵や道具を頼りに
ただ格好つけて生きてるだけ。
それが一番格好悪いことだと
・・・象に鼻で笑われた感じ。