Episode No.2597(20061218)
本物

50歳になって生まれて初めて
鉄棒の逆上がりができるようになった
・・・という女優の桃井かおりさんが、
映画監督に初挑戦した。

「できるだけのことを、
 やっちゃいけない順番にやった」

・・・かおり節は健在だ。

旧友だという
加藤和彦さんとの対談をTVで見た。

加藤和彦さんは伝説のロックバンド、
サディステック・ミカバンドを
新ヴォーカルに木村カエラさんを迎えて
17年ぶりに復活させたばかりだ。

自称「自分の育て方がうまい」という桃井さんは
最近の加藤さんの曲作り
・・・こう分析した。

「きっと曲なんかすぐできちゃうでしょ?
 それだけのモノはもう持ってるし。
 でも、自分の中で
 これは新しいと思えるものがないと
 嫌なんでしょ?」

確信を付かれて笑みをうかべる加藤さんが答える。

「そうそう。分析されちゃった。
 96点のものならすぐ作る自信はあるんだけどね。
 120点じゃないと自分が満足しない

分野は違えど
一流と呼ばれる人には通じるところがあるようだ。

幼稚なことを言うようだが・・・
一流というのは何も
テレビに出る、ということではない。

テレビに出るのは、
その人の話を聞きたい人がたくさんいるからであって、
テレビに出たから一流というのでは
・・・順番が逆だ。

そこが・・・有名と一流の大きな違いだろう。

むろん
・・・続けられるのは本物の一流で、
一流は、つねに
一流であろうと努力を続けている者を言う。