Episode No.2543(20061017)
楽しむために苦しむ

たいていの物事は、ゲーテが言うように

「したいけど、できない。
 できるけど、したくない」

・・・の二通りに分かれてしまう。

そんな中で・・・
できるけど、したくないことを
シブシブやりながら日々を送る。

それじゃあ、
人生が面白いはずもない。

うまくやっている人、
あるいは
仕事を楽しそうにこなしている人は、
したいことと、できることが一致している
・・・のかと言えば決してそうではない。

結果的にはそうなのかもしれないが、
できることの中に
楽しみを見いだすことが上手なんだと思う。

上手だというのは・・・
何も持って生まれた気質や才能だけが
決めることではなく・・・
どんなことでも上手になるまでには
・・・訓練が必要だ。

そういう意味では
ポジティプな思考も訓練の賜である。

できそうもないから・・・
間に合いそうもないからやらない
・・・のではなく、
できそうもない、
間に合いそうもないことを
やり遂げるから楽しいんだ。

ラケットを持ったこともない人が
テニスコートに行ったって楽しいはずはない。
みんながスパン、スパンとボールを打つ姿を見て
感じるのは疎外感だけ。

毎日、ラケットを素振りしていたら、
コートに出た時には、
この時とばかりボールに向かっていけるだろう。

楽しむために苦しむ時、
必要なのが忍耐であって・・・
強要されたことに、
ただ黙って従うことが忍耐じゃない。

苦しみから逃れたければ、
楽しみも捨てなければならない。