Episode No.1432(20030327)
自分ひとりで完璧にはなれない

何から、はじめよう・・・
と考えているうちに、もう一時間経ってしまった。
いきなり手をつけていれば
もう、やらなければならない仕事の
ひとつくらいは終わっていただろうに。

いつも背中を叩くのは・・時計だ。
人から催促されてからでは、もう遅すぎる。
実は、しょっちゅうされてはいるけど。

結局・・・
できることからコツコツやっていくしか
方法はないんだけれど
自分のペースだけでは通せないのが仕事

周囲を不安にさせないためには
ザッとでもいいから
いったい何を考えているのか
カタチにして見せないと・・・ね。

いくら一生懸命に考えていたって
いかに完璧にひとつずつ先に進ませようとしたって
自分ひとりの考えじゃ・・・
何も進めることができないのが仕事。

協調性を言い訳にして
進まないことを仕方のないことと言ってはいけない。

そこを何とかするのが・・・
やっぱり仕事なんだから。

「何とかします」と啖呵をきって見せたからには
何とかしないと信用が危ない

そうやって危ない橋を何度もわたっているうちに
まず、精神的に鍛えられて・・・
ようやく、仕事ができるようになるんだろうね。

「細かい部分部分にわたると
 穴だらけの点もあるが、
 大局はすなわち天下の大勢で、
 部分部分のマイナスを埋合せて
 必ず勝って見せるという筆法である」
・・・小林一三


参考資料:「小林一三経営語録」中内功=編 ダイヤモンド社=刊