Episode No.1215(20020717):安心は自分でつくれ

女性下着最大手のワコールが・・・
直営店作りに躍起になっている
・・・というニュースを目にした。

デパートやスーパーの相次ぐ破綻や専門店の現象で
ワコールの製品を取り扱っていた売り場が
ここ3年間のうちに
なんと400箇所も減少してしまったのが、その理由。

業界2位のトリンプ・インターナショナル・ジャパンは
いち早く直営店を展開していて・・・
じりじりと、その差を縮めているという。

話はコロリと変わるが・・・
先日、バスター・キートンの映画を観た。

キートンと言えば・・・
チャップリン、ロイドと並ぶ
サイレント映画時代の喜劇王のひとり。

1895年生まれだから・・・
チャップリンより6歳年下。

チャップリンと同じく、芸人一家に育ち
チャップリンが映画界に入った3年後・・・
1917年に映画界入りしている。

陽のチャップリンと、陰のキートン・・・
この時代の映画が好きな人は
チャップリン派か、キートン派か
なんてことで盛り上がったりもする。

欲張りな私は・・・両方だけど。

チャップリンが作品に芸術性を求めたのに対して
キートンは「笑いの職人」に徹した。

それぞれの姿勢は、どちらが、いい悪いではないのだが
命運を分けたのは・・・
1928年、キートンは33歳の時に
マネージャーの奨めで大手映画会社M.G.M.社と
専属契約をしてしまったことにある。

簡単に言えば・・・
大手と専属契約をしてしまったことで
キートンは、その後、飼い殺しにされた。
そのことを後年キートンは悔やんでいたらしい。

トーキー時代の到来という新しい波もあったが
それはチャップリンにしても同じこと。

1919年、30歳のチャップリンは友人とともに
ユナイテッド・アーチス社を設立。
代表作として知られる
『黄金狂時代』や『街の灯』、『独裁者』など
一連の作品は自らの会社で製作・配給している。

チャップリンを敬愛したウォルト・ディズニー
初めてチャップリンに会った時、

「自分の権利だけは、しっかりと持っていないとダメだ。
 それが、この世界で生き残る秘訣だよ」

・・・と言われて、深く感銘を受けたという。

他人任せじゃ・・・やっぱり自分のやりたいことはできない。
時代にのったのと、
大手のシステムにのっただけなのを勘違いすると
とんでもないツケがまわってくる。

・・・と、いうことで
ワコールの話とも、ちょっとはつながった、かな。


参考資料:いろいろと、ね