Episode No.1203(20020703):とにかく走れ

何か障害にブチ当たる・・・と
時には、もう何もかも嫌になってしまう。

しかし・・・確証できる。

何かに当たった、ということは
つまり前に進んだ、ということなんだ。

「創造とは偉大な車輪だ。
 それは何かと衝突せずに動くことはできない」
・・・ヴィクトル・ユーゴー

懸念すべきは、むしろ
車輪が錆びついてしまうこと。

まだ、目の当たりにもしていない
想像上の障害に気を揉んで
立ち止まってしまう人がいる。

ところが・・・時間の流れというのは、泥沼だ。

ジッと立っているつもりでいても
徐々に沈んでいく。

生きることは、走り続けることである。

何処へ向かって走っていいのかよくわからない時も
とにかく走っていなければならないのが生きる辛さ。

闇雲に走っても意味はないかも知れないが・・・
走らないよりは意味はある。

どんな人の前にも・・・必ず道がある。

走りやすい道ばかり探していると
せっかく開けている小さな道を見失う。

最初から広くて走りやすい道などない。

走っていくうちに、だんだん走り慣れて
周囲に当たらなくても何なく通り抜けることができる。

そして・・・その先には、広い道がきっとある。

路地裏で、ただジッとしていても・・・
いつまでたったって、次の道は見えて来ない。

立ち止まったら・・・そこが終点になっちゃうよ。

大小説家、井伏鱒二でさえ・・・
もう何も書けないと落ち込んだ時には
原稿用紙に向かって「イロハニホヘト」とペンを走らせ
止まることだけは拒絶した。

波にのるためには・・・
まず、時間の流れに逆らわないことじゃないかな?


参考資料:「仕事のプロといわれる人はここが違う」中川昌彦=著 新講社=刊 ほか