Episode No.1119(20020327):大差の時代

「大差の時代」というタイトルの本を買った。
著者は落合信彦。

内容は・・・
これからの時代、一億総中流意識なんてなくなって
成功する者とそうでない者の差が激しくなる
・・・ということを、さまざまな実例を挙げて解説したもの。

私が本を選ぶ時・・・
興味のある人について書かれている本や
興味のある事件について書かれた本、
歴史の舞台裏について書かれた本・・・
それから、タイトルだけ見て手にする場合が多い。
ジャンルもバラバラだけど・・・
比較的、小説は少ないかな。

落合信彦の本を買ったのは久しぶりのこと。
これは、タイトルで選んだ。

博引旁証・・・
自分の考え方や理論を実証するために
さまざまな資料や事例を集めるという意味だけど
私が本を選ぶのは・・・そんな場合がほとんどだ。

自分で漠然と感じてることが何かある。
だから・・・
タイトルを見ただけでピンと来て手にとる、という具合。

で、ペラペラとページをめくって・・・
やっぱりそうなんだ、と妙に自信を深めたりする。

肩をポンと叩かれるような
そんな勇気をもらった時というのは・・・
たいてい自分でも、
そうしなきゃならないことはわかっているし
そうしようとは考えているもの。

つまり・・・
自分に何もなければ
いくら肩を叩かれても驚くだけで
決して前には進めない。

そういえば・・・
落合信彦がモノ書きとしてデビューした頃、
最初に書いてきた原稿は、段落もメチャクチャで
まるで小学生の作文並みだったという話をどこかで読んだ。

ただ、書かれていた内容は
独自のコネクションによる斬新な切り口だったので
編集者が原稿の書き方を徹底指導したらしい。

技術だけはあるスタジオ・ミュージシャン
自分の曲で売り出せるミュージシャンの違い、みたいだね。

もちろん、金を稼ぐために必要最低限の技術は必要だけど
技術が未熟でうまくいかない・・・
そう思っている人の大半は、実は技術じゃなくて、
自分に何かが足りない場合が多いんじゃないかな。


参考資料:「大差の時代」落合信彦=著 小学館文庫=刊 ほか