20020310
でじたけ流 教育論

第90回 ガキ親父のラスト教室


長男画普段から、親がテレビで野球を見ていれば・・・
子供も当然、野球に興味がわいてきて
やがてバットとグローブを持って遊びに行くようになり
洗剤のCFのように、どろんこになって帰ってくるもの。

うちにも一応、バットとグローブはあるが・・・
滅多に使われることはない。

私が子供と一緒にやることと言えば
どちらかと言えば、絵を描いたり、ねんどをこねたりすること。
体育会系のことは、剣道四段のおばあちゃんまかせだ。

先日も間もなく小学3年になる長男と絵を描いた。

これまでは自由に描かせていたが・・・
今回はいわば、デッサン&イラスト作成実習。

きっかけは・・・
長男が漫画原稿に貼り付けて使う
スクリーントーンの存在を知ったこと。

スクリーントーンには馴染みのない人も多いと思うが・・・
アミとか模様なんかが印刷された薄いシール状のもので
画材店などで売っている。

私は高校時代に漫研の部長もやっていたので
当然使ったことはある。
最も使い出したのは・・・
今の長男の年頃だったと思う。

石森章太郎の『まんが家入門』とかを読んで
実際に使ってみたくなり、探しまくった。

使ってみると・・・
ヘタな絵も何だかプロっぽく見えて嬉しかった。

スクリーントーンを貼る絵を描くためには
用紙も普段使っているペラペラのらくがき帳ではダメだ。

本当はケント紙がいいのだが・・・
今回は厚めの画用紙を使った。

どうせなら下書きが必要な絵を描かせてみようと思い・・・
チャップリンの写真を見ながら描いてみることに。

でじ画まず、私が下書きの手本を見せる。

自転車に乗る練習をした時と同様・・・
長男は自分にもすぐできると思っていたが
なかなか、うまくいかない。
そりゃそうだ・・・
長男は初めての挑戦、私はもう何百回も描いている。

モノのカタチを見ながら
それを写しとるというのは案外難しい。

輪郭線ばかりキレイに描こうと
自分の絵ばかり見て、モデルを見ないと
せっかく描いた線も
とんでもない方向に行っていることに後で気づく。

この日も何度「写真をよく見ろ」と言ったことか。

次第に半ベソになる長男・・・
やってる内容は文化系だが、やり方は体育会系だ。

何もそこまで・・・という思いがないではないが
何事も練習しないと、決してうまくはいかない。

ことに練習でかじった程度で
途中でやてしまっては・・・
生涯、そこから逃げ回っていなければならなくなる。

だから、こんな時は・・・絶対に完成するまでやめさせない。

あきらめさせないためにも・・・
見本を見せられることが重要なんだと思う。

何度か下書きを書き直させて・・・
ようやくペン入れ。
と、言ってもこの日はマジックを使ったけど。

消しゴムで下書きを消す。
これも、注意してやることを覚えないと
すぐに紙はグチャグチャになってしまう。

いよいよ、トーン貼り。
これは、わりとよく出来てた。
カッターの力の入れ具合がわからなくて
紙を下まで切ってしまった箇所もあるが・・・
一度やればコツもわかってくるだろう。

ここまでくると・・・長男も得意顔。

基本的な道具の使い方さえ覚えれば
それを使って何をしたいというアイデアもふくらんでくるだろう。

長男は、買い与えてやった道具を
わりとキチンと整理して、大切に使っている。

自分が使える道具だから・・・大切に扱うんじゃないかな。

次はライトテーブルの使い方を教えてほしい・・・
と、リクエストされている。

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