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Episode No.438(000121):ナポレオンを理解不能にした島

バジル・ホールという名の英国海軍士官がいた。
1700年代の終わり頃から1800年代の中頃までの人だから、話は200年近くも前のことになる。

英鑑ライアラ号の艦長として長い遠征を終えた帰航途中、バジルはある有名人と会見することになった。
セントヘレナ島でバジルを待っていたのは、
ナポレオン・ポナパルトだ。

「バジルくん・・・キミが訪ねたというその島の名は初めて聞くが、いったいどんな島なんだ?」

「それはもう温暖で、島民たちは心優しく・・・つい6週間も滞在してしまいました」

「そんなにイイ島なら、すぐに侵略の手がのびることだろう・・・。それを振り払って平和に暮らしているというのは、ずい分と強い軍隊を持った島に違いないな」

「いいえ。その島には軍隊どころか武器すらありませんでした」

「そんなバカな?! 仮に大砲は持っていなくても小銃くらいはあるだろう?」

「いやぁ、ありませんでしたねぇ」

「ははぁ・・・わかった。つまり、まだ原始的なんだな。じゃあ、投げヤリか弓矢を使うんだろう?」

「それもありません」

そこでナポレオンは拳を握りしめて叫んだ。

「それじゃあ、いったい、どうやって戦争をするんだ?!」

「私が見たところ・・・戦争は一切しないようです」

「・・・太陽の照らすところに戦争をしない者があるとは不思議だ」

そう言って、さすがのナポレオンも呆然としてしまった・・・らしい。

バジルが行った島の名は、琉球。

沖縄には2回ほど行ったコトがあるけれど・・・確かにいいところだよね。
その後、戦争では大変な目にあって、今なお問題は続いているけれど・・・。

沖縄民謡も好きなんだけれど、仕事の合間に聞くと
「なんで、こんなにあくせくしてんだ・・・自分は・・・」
なんて、ちょっと気合いが入らなくなっちゃうコトも・・・。

気合いを入れる時には、やっぱ
ジョン・ウイリアムス・・・かな。
気合いを入れなきゃなんない時・・・あなたはどんな曲を聴く?


参考資料:「でーじな人たち」しいさぁ倶楽部=編 ボーダーインク=刊

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