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Episode No.357(991018):環境づくりは自分づくり

赤ん坊には確かに持って生まれた性格というモノがある。
何も教わっていないのに、赤ん坊によって、それぞれ反応が異なるというのは実に不思議だ。

とはいえ、いい歳をしたオトナが「自分はこういう人間だから」と口にする時は、どうも言い訳がましくて腑に落ちない。

自然でいるコトを愛する・・・という大義名分はあるものの、実は努力から逃げて、わがままを通そうとしている時に限って、そういうコトを言う人は少なくない。

無論、それが周囲にも愛される
性格なら問題はないが、たいていはそうじゃない。
だから、わずらわしさから逃れるために、こうでも言って強引に話をつけようとする・・・そんな人、いるでしょ?!

ネロ、カリギュラ、クラディウス・・・と言えば、古代ローマの暴君として知られた名前。

太古の昔に、すでに水道管まで完備されていたというローマ帝国の滅亡原因については、さまざまな説を唱える者がいるが、カナダの研究チームでは医学的な見地から、この謎に迫った。

かつての国王の中には銀食器を使っていた者が多い。
銀の食器は、ある種の毒がふれると、どす黒く変色するので、食事に毒が盛られていないかどうかをチェックするために使われていたという。

ところが、古代ローマで使われていたのは銀ではなく、銅の食器。
毎日、銅の食器を使うと溶けだした銅は確実に体内に蓄積されていく。
古代ローマでは水道管にまで銅を使い、研究チームによれば、当時の皇帝たちの銅摂取量は、現代のアメリカ人の8倍に達し、かなり危険な水準にあったという。

銅を摂取し過ぎると鉛毒症にかかる。
鉛毒症は、不眠症や痛風を引き起こし、ひどくなると幻覚を見るようになる。

ネロたちが普通の神経を持ち合わせていれば、とてもできないような残虐な行為を平然と行っていたウラには、こうした鉛の毒が要因として考えられる・・・というのだ。

と、いうような話をすると、現代では環境ホルモンが気になるところだが・・・。
そればかりに過敏になり過ぎて、別な神経がおかしくなるのも考えモノ。

生きるコトは良かろうが悪かろうが環境の中で過ごすコトにほかならない。
ならば、その環境を良くするコトが・・・努力。
「自分はこういう人間だから」なんて言うのは成り行き任せの環境に埋没してしまった人の言い訳だな。
もし、そんな自分の性格が気に入らなかったら、食べる物変えたり、部屋の模様替えをするところかは始めてもいいじゃない? とにかく動かないと・・・!

本当に自分が生まれた時のコトなんて・・・どうだったのか覚えてないでしょ?!

先日、看護婦さんがあんまり勧めるので、初めて
次男坊をダッコした。
見た目がキャシャなワリに、ずい分ズッシリと感じた。
上の2人の時も、きっとそうだったに違いないけれど、わずか数年前のコトなのに案外忘れてしまうモノだな。

親だって、この程度しか覚えてないんだから・・・。
今の自分の性格を作っている環境は・・・やっぱり自分が作ってるモノなんだ。


参考資料:「ずっごく役立つ雑学帳2」素朴な疑問探求会=編 KAWADE夢文庫=刊

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