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Episode No.343(991001):機能か? おしゃれか?

今日から10月・・・衣替えだね。
10月1日は、いろんな「日」だ。

都民の日、コーヒーの日、日本酒の日、印章の日、法の日、ネクタイの日・・・。
コーヒーの日と日本酒の日が同じというのも何だかおもしろいね。

法の日と
憲法記念日がどう違うのかと思ったら、法の日というのは1910年の10月1日に最高裁判所が開設された日だって・・・。

ネクタイの日は、初の国産ネクタイが小山梅吉という男の手で製造開始されたコトにちなんだもの。
1884年、今から115年前の話だ。

実を言うと私はネクタイが嫌い・・・何か邪魔くさくて。
だから、よほどのコトがない限り、仕事中でもネクタイはしない。
それが許される職業ではあるんだけどね。

そもそも何で、こんな面倒なモノができたのか? 調べてみた。

ネクタイは、防寒用のネッカチーフから発達してきたモノ。
これに色や結び方など、おしゃれの要素を取り入れたのが、元祖ネクタイのボヘミアンタイ。

19世紀に入って、背広が男性の服装として定着してくると、大きなボヘミアンタイは背広に合わせて次第に小さくなり、とうとう現在のようなベルト状になった。

つまり、本来の目的であった防寒は忘れられ、付加価値だけが残ったワケだ。

日本で初めてネクタイを製造したのは、さっき紹介した小山梅吉という人物。
帽子製造業を営んでいた小山は、舶来品のネクタイから見よう見まねで帯地を使って作り出したらしい。

舶来品のネクタイが東京・日本橋で発売されはじめたのは、小山が国産品を発売する2〜3年前、明治15年頃の話。
では、日本人で初めてネクタイをしたのは誰かと言うと・・・歴史は、さらにさかのぼる。

時は江戸時代末期・・・ペリーが浦賀に上陸する2年前の1851年のコト。
長崎奉行所で取り調べを受けた日本人がいた。

男の所持品は、ピストル、羅針盤、そして白鹿襟飾。
この白鹿襟飾こそ、今で言うネクタイだ。

男の名前は、中浜万次郎・・・そう、
ジョン万次郎である。

土佐の漁師も10年間のアメリカ暮らしで、ずい分とおしゃれになって戻ってきたものだね。
今の私より・・・ずっと、ね。


参考資料:「今日は何の日」PHP研究所=刊
     「つい誰かに話したくなる雑学の本」日本社=刊
     「なんでも第一号」びっくりデータ情報部=編 青春出版社=刊

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