でじたけの「人生日々更新」夏祭りという知恵

Episode No.4680(20130820)[生活]Life

夏祭りという知恵
The tradition is the wisdom of ancient people.

三島由紀夫も大好きだったという、
伊豆下田の太鼓祭りを初めてナマで見た。

旧町名を掲げた山車を引き、
笛太鼓だけでなく、下田ならではの三味線の女衆…。
その威勢の良さは“粋”のひと言。

御輿の威勢良さは言うまでもなく、
最大の見せ場は、全11基の供奉道具による太鼓橋。

男衆が力いっぱい左右から
荒縄で結んだ供奉道具を押し上げる。
少しでもバランスを崩すと倒れてしまうし、
上げる位置を誤ると、
今や太鼓橋は電線にひっかかってしまう。

無事上がった瞬間に湧き起こる大歓声。
中には太鼓橋を見上げて号泣する女性もいる。
傍で見ていても、その気持ちが痛いほどわかってくる。

400年続く儀式とはいえ、
一銭も儲からない、
ヘトヘトに疲れるだけの大騒ぎに、
何故人々は熱中し、また感動を覚えるのだろう?

もちろん、下田だけではない。
全国の夏祭りはみんなそうだ。

放っておけば、バテてしまうだけの、
日差しの厳しい真夏に負けまいと…
祖先たちが築き上げた知恵がそこにはある。

そうやって日本人たちは…
あるいは世界中の人たちは…
辛さを乗り越えてきたんだ。

そう考えると…
故郷のある人は、やっぱり強いな。
…と思う。

守りたいものがなければ、
人は決して強くなれない。

だから…人生、日々更新

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