フィルムセンターのレポート番組を偶然見た。
古い映画のフィルムを完全管理してるところ、ね。

よく、デジタル・リマスター…なんていう
DVDやブルーレイが売られてるし、
もうボロボロになったフィルムなんかじゃなくて、
キチンとデジタル化すればいいじゃん
…と思うのは素人考え、らしい。

デジタル・データは、まだまだ決して万能ではない。
今のところ、せいぜい十数年で、
或る日突然消えてしまう…かもっていう状態なんだって。

対してフィルムには、すでに100年の実績がある。

スチール写真も白黒はちゃんと残っているけれど、
出始めのカラープリントなんか、
みんな色が飛んでしまってるものな。

絵画だって、そうだ。
油絵で描かれているから何百年ももっているけれど、
もしマジックで描かれていたら、とっくに消えてる。

ついつい何でも
新しいものが最高にいいと考えがちだけれど…
新しいもの、には実績がない。

対して古いものでも、今なお残っているものは、
優れているから残っているのであって、
いいかげんなものは消滅してしまっているだろう。

こうして残るもの、というのが文化なんだな。

…年をとってくるとね。
どうにか自分の年齢を正当化したくて、
こんなことばかり考えるようになるんだよ。

間違ってはいないと思うが、ね。

だから…人生、日々更新。