でじたけの「人生日々更新」危険は美しい

Episode No.4300(20120602)[日記]Diary

危険は美しい
The beautiful thing is dangerous.

情報にあふれた街に出るより、
人里離れた空気のうまいところに行く方が、
はるかに気持ち良く感じるようになったのは、
40を過ぎてからだな…。

日本には、まだまだ
景色のいい場所がたくさんある

ただ…
景色のいい場所ってのは、
たいてい不便な場所にあって…。
しかも、不便なだけでなく危険な場所でもある。

柵ひとつない岩場から眺める海は
実に清々しいけれど…
足を滑らせたら怪我するどころか命はない。

さて、観光地のメシは高い。

だから、コンビニで安い弁当でも買って、
景色のいいところで食べるのがベスト。

交通が不便な場所だというだけで、
空いてる絶景ポイントはないかと散策してみた。

岬の突端に見晴台がある。
水平線までよく見える。

岸壁に波が白くはじけるのを見下ろす。
柵が付いてるから安心して覗き込むことができる。

足元の激しいうねりに反して、
遠くの海はゆっくりと…
まるで寒天がうねっているように見える。

安っぽい弁当の、ひとくち一口が美味い。

日照りを防ぐものがないのは、
ちょっと眩しいが…
真夏の暑さではないので、苦にもならない。

…と、一瞬、
見上げた太陽を影が横切った。

…トンビだ。

気持ちよさそうに飛んでる
…なんて思ったのもつかの間。

先回の幅を次第に狭めて、
どうやらこの弁当を狙っているらしい。

それまでの優雅な気分は吹き飛んで、
速攻で弁当を頬ばると、
逃げるように見晴台を後にした。

…やっぱり、
景色のいい場所は危険な場所である。

そんな危険と付き合いながら、
自然の息吹を感じるのと…

まったく安全だけれど、
何から何まで他人任せで
高いサービス料を支払うのと…

どちらを選ぶかは…価値観の問題。

でも…いずれにせよ、
美しいものが危険である…ということは
…大自然であれ、女性あれ、違いはない。

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