Episode No.4139(20111128)[偉人]Great man

100年先に輝く仕事
I want to do work to be left 100 years later.

アルプスの画家として知られる
ジョヴァンニ・セガンティーニは、
41歳の時、山小屋で腹膜炎にかかり、
あっさりと死んでしまった。

見るからに山男といった髭だらけの顔。
そしてグローブのような分厚い手。

しかし、その手から描き出された景色は
雄大ではあるが極めて繊細だ。

独特の筆さばきは何も油彩に限ったことではない。
鉛筆画にも同じタッチが感じられるから不思議だ。

いずれにしても、
とても熊のような男が描いたものとは思えない。

そして、熊のように強いだったにもかかわらず、
あっという間に病死してしまったのだ。

だが、その作品と名声は今もなお生き続けている。

セガンティーニが生まれた1858年といえば…
日本では桜田門外の変が起きる2年前だから幕末の頃。

ちなみに第26代アメリカ合衆国大統領、
セオドア・ルーズベルトと同じ年。

本格的に作品を発表し始めた
20代から20年間の成果が、
100年以上経った今でも輝きを放っている。
その作品は、まるで古さを感じさせない。

芸術家は永遠の命を作品に注ぎ、そして死んでいった。

100年、200年先まで恥ずかしくない仕事を
…今、我々はしているだろうか?

参考「セガンティーニ〜光と山〜」損保ジャパン東郷青児美術館

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