多くの日本人が道を失った。

直接被災した人たちだけでなく、
同胞の悲劇に胸を痛めたすべての人たちが、
昨日、今日、明日へと続く
当たり前だと思っていた道を失った。

しかし、その道は、
あると思っていただけで、
本当はなかったのかもしれない。

その現実を突きつけられた。
…それだけのことなのかも。

それでも私たちは、また道を作る。
新しい道を築かないわけにいかないのだ。

大勢の人たちが、
そのことを覚悟し、
手を携えてて歩き出している。

「もともと地上に道はない。
　歩く人が多くなれば、
　それが道になるのだ」
…魯迅。