Episode No.3787(20101013)
ラヴとエロス

かつて三島由紀夫
「愛」という言葉は嫌いだ、と言った。

「愛」というのはキリスト教概念で、
もともと日本には根付いてはいない。
古来から日本にあるのは「恋」。
「恋」でたくさんじゃないか、と言った。

愛には、親子の愛や祖国愛など、
精神的な意味合いが強いが、
恋は肉体的だという指摘もしていた。

そして…
カタチがなければ美ではない。
…それが三島由紀夫の美意識だった。

「気持ちだけですが」と言って
贈り物をわたす習慣がある。
気持ちだけではなく、品物がそこにはある。

まったく話は横道にそれるようだが…

発明王エジソンは、
あれだけ考えに考える人だったのにもかかわらず、
人間の意思は脳にはないと言い切っている。

脳がコントロールできるのは
人体の内のわずか30%に過ぎない。
それが証拠に心臓は
脳の命令なしに24時間血液を循環させているし、
ほかの臓器だって同じだ。

つまり意志を決定しているのは、実は脳ではない。

恋の力も、同じなのかもしれない。
確かに…
脳が働くのは、いつだって
行動したことに対する理由づけばかり…だな。

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