かつて三島由紀夫は
「愛」という言葉は嫌いだ、と言った。
「愛」というのはキリスト教概念で、
もともと日本には根付いてはいない。
古来から日本にあるのは「恋」。
「恋」でたくさんじゃないか、と言った。
愛には、親子の愛や祖国愛など、
精神的な意味合いが強いが、
恋は肉体的だという指摘もしていた。
そして…
カタチがなければ美ではない。
…それが三島由紀夫の美意識だった。
「気持ちだけですが」と言って
贈り物をわたす習慣がある。
気持ちだけではなく、品物がそこにはある。
まったく話は横道にそれるようだが…
発明王エジソンは、
あれだけ考えに考える人だったのにもかかわらず、
人間の意思は脳にはないと言い切っている。
脳がコントロールできるのは
人体の内のわずか30%に過ぎない。
それが証拠に心臓は
脳の命令なしに24時間血液を循環させているし、
ほかの臓器だって同じだ。
つまり意志を決定しているのは、実は脳ではない。
恋の力も、同じなのかもしれない。
確かに…
脳が働くのは、いつだって
行動したことに対する理由づけばかり…だな。
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