大人になったら…
自然と字がうまくなる
…と、思っていただろう?
裁縫も得意になって、
人前でも臆せず話せる
…ようになっている、と。
適齢期になれば、
出逢いもあって、結婚もして…
子供も生まれ…
ちょっと頑張ってマイホームも手にして、
苦しい苦しいと言いながら
贅沢はできないけど
決して女房、子供には
不自由のない生活をしている、と。
やっぱり…
野球の選手や歌手にはなれなかったけれど、
それなりに幸せな暮らしはできるだろう
…なんて、ね。
だけど、そろそろ気づいていいんじゃないか?
「現実的」だと思っていたものが「迷信」だったことに。
誰でもほっておけばなれるものなど、ないことを。
自分を無条件に受け入れてくれる場所など、
この世に存在していないこと…を。
大人と呼ばれる年齢になっても、
まだまだ子供っぽさがぬけない自分に…。
むしろ…
「現実」と思ってきたことは「迷信」で、
どうにもならないところまでいかないと、
「現実」に踏み出せすことのできない自分の弱さ、を。
弱い自分が生きていられるという意味において、
現代は豊かであるが、
豊かさに苦しむのも
真綿で首を絞められているようなもんだよ、な。
生まれたとたんに呼吸をはじめているんじゃない。
生まれた瞬間から息を止めて、
死ぬ瞬間まで耐え忍ぶのが人生なんだよ。
ま…、
時にはそんな風に自分を否定してみると、
案外、思いもしなかったことを
実は望んでいた自分や、
本当に知るべき自分の姿に
…気づいたりして、ね。
今いる場所がわからないと
…新たなスタートもきれないだろう?