アナウンサー、ナレーター、
俳優、シンガーソングライターとして
時代を彩った森繁久彌さんが亡くなった。
うちの親父が好きで、小さい頃からわりと観てた。
「屋根の上のバイオリン弾き」も観た。
映画「小説吉田学校」も好きな作品のひとつだ。
今は、また
お若い時に森の石松を演じたという
「次郎長三国志」シリーズが観たいと思っているんだけれど、
はたしてDVD化されているんだろうか…。
「屋根の上のバイオリン弾き」を観たのは、
ずい分、昔のことだったと思うんだけど…
その登場シーンのセリフを何故か克明に覚えている。
言葉としてでなく…独特なリズムとして。
NHKの追悼番組で
松坂慶子さんがこんな思い出話をしていた。
「森繁先生がことあるごとに良く言われていたのは、
歌は語るように、言葉は歌うように語れ、と」
…なるほどなぁ。
リズムに流されがちな歌は、
言葉のひとつ一つに大切にしないと伝わらない。
一方、短調になりがちな言葉にはリズムが必要だ。
やっぱり…バランスなんだよな。
黒澤明監督がモットーとしていた
「悪魔のように細心に、天使のように大胆に」
…もそうだ、ね。
一点集中と言えば聞こえはいいが、
バランスを考えずに
ある部分だけしか見ていなかったら…転んでしまう。
右足と左足を交互に出しながら
進んで行くしかないな…人生は。