Episode No.3503(20091117)
人生旅情

アナウンサー、ナレーター、
俳優、シンガーソングライターとして
時代を彩った森繁久彌さんが亡くなった。

うちの親父が好きで、小さい頃からわりと観てた。

「屋根の上のバイオリン弾き」も観た。
映画「小説吉田学校」も好きな作品のひとつだ。
今は、また
お若い時に森の石松を演じたという
「次郎長三国志」シリーズが観たいと思っているんだけれど、
はたしてDVD化されているんだろうか…。

「屋根の上のバイオリン弾き」を観たのは、
ずい分、昔のことだったと思うんだけど…
その登場シーンのセリフを何故か克明に覚えている。

言葉としてでなく…独特なリズムとして。

NHKの追悼番組で
松坂慶子さんがこんな思い出話をしていた。

「森繁先生がことあるごとに良く言われていたのは、
 歌は語るように、言葉は歌うように語れ、と」

…なるほどなぁ。

リズムに流されがちな歌は、
言葉のひとつ一つに大切にしないと伝わらない。
一方、短調になりがちな言葉にはリズムが必要だ。

やっぱり…バランスなんだよな。

黒澤明監督がモットーとしていた
「悪魔のように細心に、天使のように大胆に」
…もそうだ、ね。

一点集中と言えば聞こえはいいが、
バランスを考えずに
ある部分だけしか見ていなかったら…転んでしまう

右足と左足を交互に出しながら
進んで行くしかないな…人生は。


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