Episode No.3420(20090812)
交渉は“NO”からはじまる

夏休み真っただ中…だが、
仕事はつねに動いている。

仕事が予定通りに進めば、
こんなに楽なことはない。

…が、現実はトラブルの連続。

あんまりイレギュラーな事が多いと、
会社の体制や上司を恨めしく思うこともあるだろう。

しかし…
予定通りに進むなら、
社外と社内を取り持つ担当なんかいらない。
誰がやっても同じ同じ結果が得られるのなら、
少なくとも正社員ではなく、
人件費の安いアルバイトでも充分。

つまりトラブルこそプロの仕事…なんだ。

つい先日も…
絶体絶命のピンチから、
仕事の流れを劇的に逆転する
…という場面に遭遇した。

詳しい話はできないが、
「絶対ダメ」と言い張る相手の担当者を説き伏せて、
OKを出させた…その一連の流れを垣間見た。

しょせん担当者レベルは、
自分のことしか考えちゃいない。
だから、
面倒なことなどしてくれる人は滅多にいない。

そんな相手を動かすためには…
担当者の上司に、
こちらの声を直接届けるしかない。

電話で「上の人に変わってくれ」なんて言っても、
返って相手の神経を逆なでしてしまう。

こちらにとっては大きな問題も
電話だけなら、担当者一人が握りつぶせる
小さな問題に過ぎない。

相手の組織にとっても
面倒な問題だと認識してもらえない限り、
まともな対応などはしてくれないものだ。

そこで或る意味、事を荒立てる必要がある。

直接訪ねて行くのも、ひとつの方法だし…
上司でなければ判断がつかないような内容を
FAXで送りつけるのも、そのひとつ。

今回の場合は時間もなかったから
両方ともやった。

…かくして「うるさい相手」の問題は
真っ先に対処してもらえた…というわけ。

相手の行っていることを鵜呑みにしていては
交渉などできるはずもない。

交渉は…いつもNOから始まるもの。
NOを突きつけられた時点をゴールとしてしまっては、
交渉はスタートできない。


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