先週来「教育」というものについて、
またあらためて考えを巡らせたりしてた。
むろん専門家ではないから、
そうたいそうなことも考えられないし、
あくまでも経験値を整理している感じで、だが。
「教育」とは、文字通り「教え育てる」こと
…に違いない。
けれど…
「教える」=「知識を与えること」だと
考えられがちだが、
決してそうではないことに
改めて気づかされたように思う。
プラスをするためには、
必ずマイナスをしなければならない
…という自然の摂理に基づいて、とでも言おうか。
むろん、
できることを増やしていくことが
豊かな生活に結びつくことなのかもしれないが、
現代の豊かな時代に対する反省が
環境問題として浮き彫りにされているということもあるし、ね。
一日24時間という限られた枠の中で、
何か新しいことをやろうとしたら、
これまで行ってきた
別の何かをやめなければならない。
確か松下幸之助の講話に出てきた話だと思うが…
著名なバイオリンの先生にバイオリンを習おうとした人が、
自分はもう3年もバイオリンをやってる
…と自信一杯で言ったら、バイオリンの先生に、
じゃあちゃんと弾けるようになるまで、人より3年余計にかかる
…と一喝されたという話。
普通に生きていれば、
中途半端な、
それでいて自分にとって都合のいい、
そういった余分な知識や常識は
ホコリやコケの如く
どんどんついていってしまう。
うっすらと錆が浮かんだ鉄の扉は、
錆をまず落とし、
しかるのち錆止めを塗りつけて、
ようやく新しい色を塗ることが出来る。
新しい色を塗るのは楽しいが、
錆を落とすのは実に面倒な作業だ。
しかし、それをやらないと、
すぐに化けの皮がはがれてしまうから、ね。