20090712
でじたけ流 教育論

第467回

目からウロコをさぎ落とせ


中学に入って3ヶ月半。
ようやく制服のスカート姿にも
馴染んできた娘だが…
よく見るのは体操着姿ばかり。

兄と同じくバトミントン部に入り、
毎日部活が終わると、
そのまま体操服姿で寝るまで過ごしている。

休みの日も練習だの、試合だので、
ほぼ体操服姿。

小学校時代をジーパンで通した娘にとって、
まだまだスカートは動きづらいようだ。

部活で体を動かすことは楽しいらしいが…
最近、ウチに帰ってくるとよく愚痴っている。

…それは友達関係。とくに女の子同士の。

男兄弟に挟まれた娘にとって、
女同士のドロドロネチネチした関係は
何ともうっとおしいらしい。

確かに聞いてるだけでも面倒くさくなる。

娘としては、
ハッキリ、ズバッと言うことにしてるらしいが…
それが結構、
相手の心を動かす結果になっているようだ。

いい見方をすれば
目からウロコを落とすような感じ。

で、そうした相手の母親から
感謝の電話までかかってくることも、しばしば。

これには親として驚いてしまう。
娘の偉さに驚くというわけじゃなくて、
そういう親は
いったい普段どうやって子供と接しているんだと
…そこに驚いちゃうんだよ。

もちろん内容にもよるだろうけど…
自分の子供の考えや行動が協調性を欠いていて、
それに対してズバッと言うのは…親の仕事だろう?

できるだけ傷つけないように…というのも、
わからないではないが、
ヘンに気を遣って…
まるで子供の目についた
ウロコをできるだけ落とさないように接していたら、
子供が家から外に出た時に困ることになるよな。

実際、友達同士の間で困った状態になって、
うちの娘がズバッと言った…ということなんだろうけど。

自分の家は
一番自分がリラックスできる場所には違いないし、
そういう場所にしてやりたいという親心も必要。
…だけど、
世間はそんなに容赦しちゃくれないから、ね。

逆に自分の家でなければ、
まともに過ごせなくなってしまう方が、
はるかに問題だと思う。

そもそも目についたウロコってのは、
自分の都合に合わせて
半ば強引につけたもんだろう?

自分の常識が世間の常識じゃない。

やっぱり人生の訓練は食卓から

むしろ自分の家は
何があっても簡単に離れることはできない、
逃げ出せない場所なんだから、
そこで徹底的に協調性を磨くべきじゃないかなぁ。

自分に正直でいられる…なんて言えば
カッコいいけど、
そりゃあただのワガママであることが多い。

自分がやりたいことをしていい人は、
まず、やらなければならないことをした人のみの特権。

ところで最近、
会社に持参した弁当箱は
食べ終わったらそのまま事務所で洗うことにした。
すぐ臭くなっちゃうしね。

ウチに帰って、
子供たちの弁当箱がそのまま台所に放置されていると、
胸を張って「自分で洗え」と怒鳴りまくることができる。

協調性だの何だの
小難しいことを言っても…
具体的には、
こうした細かな習慣を身につける、
…その積み重ねしかないだろう。


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