先日、娘が本を一冊くれた。
誕生日だから…ということでもないらしいが。
学校に隣接するコミュニティーセンターで
1人3冊まで本をくれるのだという。
そこに図書コーナーがあるとは知らなかった。
私がその施設に足を運ぶのは、
選挙の投票の時くらいだからね。
さては自治体からの予算が少なくなって、
図書コーナーが閉鎖になり、
不要になった本を配布しているのか
…と思った。
しかしどうやらそうではなくて、
新しい本を入れる場所がなくなったので、
古い本を処分する目的らしい。
ちょうど年度末の話だった。
娘が選んで私にくれたのは
「天気待ち 監督・黒澤明とともに (文春文庫)
」
という黒澤明監督に長年付いていた
スクリプターの女性が書いた本だった。
私の本棚に
黒澤監督関係の本がたくさんあったので、
気を利かせてもらってきてくれたようだ。
ありがたく読み始めたけど…
カバーこそないものの、
とても古本とは思えない。
裏表紙をめくってみると、
確かに図書館らしい貸出票が付いてる。
…が、貸し出された形跡はない。
そりゃ新品同様のはずだ。
おそらくページをめくったのは
私が初めてではないのか…?
その後、娘の話を聞いた長男も
何かめぼしい本はないかと
コミュニティセンターに出かけて行った。
…で、何冊かの本をもらってきたが、
どれも貸し出しの形跡はなかった。

本をもらったのは嬉しいけど…
納税者としては、かなり複雑な心境。
そもそもこの図書コーナーは、
どの程度まともに使われているのか?
これだけ毎年(?)新品に近い本を
ばらまく必要=税金はいくらになるのか?
かつて或る地方からのニュースで
小学生の通学時、
横断歩道に立つ緑のおばさんの給与が
高すぎるのではないか
…という問題を聞いたことがある。
朝と夕方、2時間くらいずつ働いて、
もらってた月給が確か40万だったと思う。
そりゃあ大切な仕事には違いないけど…。
役人に限らず
与えられた予算を遣いきることが
仕事だと思っている人が大勢いる。
予算がなくなれば
自分の仕事もなくなってしまう
…という恐れが、そうさせているのかもしれない。
しかし…
できるだけ予算を遣わずに
効果を上げることができる人が
…組織に必要な人。
そういう人なら、
みんなが受け流している問題の解決に向けて
新しい仕事も作れるはずだと思う。
とりあえず私としては…
娘が選んできてくれた本を
税金の分までジックリ読むけど、ね。