Episode No.3312(20090408)
桜の頃

あちこちが満開だ。

桜の花が栄えて見えるのは、
同時に緑が色濃くなっている証拠でもある。

こうして道すがらに桜を仰ぐと、
意外と自然が残されていることに驚く。

近所の桜

自然にふれると心が和むのは何故か?

それは人間も自然の一部だからに違いない。

ひょっとしたら以前書いたかもしれないが
…こんな話を聞いたことがある。

ほ乳類が母親のおなかの中で命を授かって
生まれてくるまでの時間と…
命を失った肉体が土に還っていく時間は同じ。

森の中で動物の死体が腐敗していく様子を
丹念に撮り続けたカメラマンが気づいたことらしい。

さすがに
樹海で自殺者の遺体を撮ることはなかったろうけれど、
その理屈でいけば人間の遺体は
10月10日かけて土に戻るというわけだ。

最もこういう話に感性がマッチするのは
薔薇を愛する西洋人の方で…
最も美しい時にパッと散る桜を愛する日本人には
ピンこ来ない話なのかもしれない。


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